南の往診獣医さんのブログ

往診獣医が獣医師ならではの視点で動物のこと、社会の出来事、その他の話題についてオリジナルイラスト付きで書いています。

北野式マイターン勉強法 ( 5 ) 〜集中力を切らさない方法〜

今日は
「集中力を切らさない勉強法」
についてお話しします。

獣医系大学志望の方でなくても有効です。
よろしければご参考に‥‥。

たとえば、勉強時間が90分あるとします。
英語、日本史、数学を勉強するとしましょう。

1/3ずつ充てましょうか。
英語30分、日本史30分、数学30分?

しかしマイターン勉強法の真髄は
「ひたすら攻める」こと。
さあ君のターンですよ。
波状攻撃です。

勉強時間をさらに細分化しましょう。
例えば9:00から10:30まで勉強するとします。
まずこんなメモを作ります。

10分刻みです。
10分×3 を3 セット。

なぜ、細かく切ってしまうのか?
理由は3つ。


1. 集中力を切らさない
「10分しかない」という意識。
英語の長文なら、10分で読みきる。
日本史など記憶系の教科は、脳が疲労する前にいったん切る。
数学なら10分で集中して解き切る。これは本番に極めて近い感覚です。


2. あえて「忘れる」
再び元の教科に戻るのは20分後。
戻ってきたときに
「どこまで訳したかな‥そうそう、こういう話だったな」
「この単語、なんだっけ。さっき調べたのに、またわからなくなってる」
という事になります。
日本史などでもこの現象がおきます。

あえて頻繁に忘れさせましょう。
弱点をあぶり出せます。
細かく刻めば、それだけ復習回数が増えます。
弱点を発見する機会そのものが増えるのです。

数学では、論理的思考に磨きがかかります。
「さっきaの値までは求めたから、これを代入して‥‥」
「あれ?さっき何のためにaを出したんだっけな」
同じ思考過程を複数回なぞるので、理解がより深くなるのです。


3. 次の学習の動機付けになる
10分で切ると、たいてい
「キリの悪いところ」で終わります。
あと一問でこのページが終わるのに。
あと二、三分あれば解けるのに。
すると、人間の心理としてどうなるか。
「ああ、早く解き終えてすっきりしたい」
「そのためには、次の10分が欲しい」

この感覚です。
次の勉強機会を渇望するようになるわけです。
そして、勉強なんてその日のうちに終わらない事が当然あります。
モチベーションは翌日にまで持ち越されます。


このように
「勉強時間を細分化する事で学習効率が上がる」
というのが私の考え方です。

大学時代、塾の講師として数年間、多くの生徒を教えました。

この方法は、特に中学生に有効でした。
「集中力が無くて勉強が続かない」
そんな子供の何割かは、

「逆に集中力があるから(すぐに疲れて)続かないのだ」

という事に気が付きました。
そこで、この方法を教えたのです。
すると、成績が短期間で伸び始めました。
しかもこの勉強法の特性上、複数の教科が連動して伸びたのです。
「やはり、この方法は正しい」
と確信しました。

最後に、ちよっとしたコツを。
科目の切り替えごとに、机は綺麗に。
英文を読むとき、傍に数学の教科書が出ていてはいけません。
集中力を乱します。
面倒でも毎回、前の教科のものは片付けましょう。

そして、刻む時間は自分にあわせて。
15分で刻むとちょうど良い人もいるでしょう。
何度か試して、自分のリズムを見つけて下さい。

‥‥ということでちょっと長くなりました。

ここで、いったん勉強法のシリーズを終えます。
また日をおいて投稿しますので、ときどきご確認下さい。
「獣医師志望」というカテゴリーを作っておきます。

獣医学を志す生徒の皆さん。
勉強は、獣医になっても続きます。
若いうちに、自分に合った楽しい勉強法を研究しましょう。
あせることはありません。

人生はずっと、あなたのターンなのですから‥‥。