レプトスピラ症(3) 〜犬も猫も注意〜
レプトスピラの話を続けています。
・水辺での感染が多い
・経皮(皮膚から侵入)という感染経路を持つ
という特徴があることをお話ししました。
さて、このレプトスピラ症。
どの都道府県での発生が多いかと言うと‥‥。
ダントツで沖縄県です。
2016年 日本全国76人/沖縄県43人(57%)
2015年 日本全国32人/沖縄県13人(41%)
2014年 日本全国48人/沖縄県28人(58%)
もともと、レプトスピラ症は気温の高い地域で発生しやすい傾向があります。
沖縄県の場合、特に水辺のレジャーでの感染事例が多くなっています。
より詳しい情報については沖縄県の資料をご覧ください。
https://www.pref.okinawa.jp/site/hoken/eiken/kikaku/kansenjouhou/documents/leptospirosis201805.pdf
と、ここまでは人の感染のお話。
次にこちらを見てください。
これは犬を感染症から守る、いわゆる犬の混合ワクチン。
しっかりとレプトスピラが入っています。
(5種混合ワクチンなどレプトスピラが含まれないものもあります)
例えば犬同伴で水辺のレジャーに行くとき、犬も感染の危険性があります。
犬が感染した場合、その尿からもレプトスピラが排出されるので人への感染リスクが出てきます。
犬を水に入れる前には、必ず外傷の有無を確認しましょう。また、水から上がったら必ず水道水で体表を洗い流すようにしましょう。
では、猫はどうでしょうか。
猫は水に入りませんが、ネズミとの接触機会が多い。
レプトスピラは淡水の水辺に多い菌ですが、もともとは主にネズミなどのげっ歯類の腎臓に保菌されています。
ですからネズミを捕食する猫にも感染リスクがあるわけです。
猫が感染した場合、その尿からもレプトスピラが出ますので、人が感染する可能性が出てきます。
猫を外に出さないようにしましょう、という理由の一つがここにもありますね。
‥‥というわけでレプトスピラについて3回にわけてまとめました。
ちなみにレプトスピラは熱帯、亜熱帯の国々では大流行することがあります。
夏休みに海外に出かける方、必ずチェックしておきましょう。