検査結果は陽性?陰性?
「う〜ん、強陽性ですねぇ‥‥」
沖縄は冬でもフィラリア予防が必要です。
予防していないと検査キットで陽性の判定が出ることもしばしばです。
そんなとき念のため飼い主さんと一緒に顕微鏡で血液を観察すると、グルグル回るフィラリアを見ることができます。
「強陽性といいますと‥‥?」
飼い主さんも心配しています。
「つまり、フィラリアの寄生数がかなり多いと思われます」
そこからフィラリア症の説明を始めて、お薬の説明や予防の方法についてお話しします。
「‥‥ということで、また一週間後に様子を見に来ましょう」
「一週間後には治っていますか?」
「いえ‥‥フィラリア症というのは、もっと長くかかる病気です。でも、諦めずに治療していきましょう」
「次回の検査もその時にしますか」
「う〜ん、もう少し先にしましょう」
「毎日検査しないんですね?」
「しませんしません、そんなことしたら犬も人も大変です」
「あぁ良かった、毎日血を採るのかと思っちゃった!強陽性っておっしゃるから」
その帰り道。
往診車を走らせながら、ふと気考えます。
飼い主さん、何で毎日検査が必要だと思ったのかな‥‥。
車は海沿いを走ります。
海はすっかり冬の色になっています。
今日はいい天気だな‥‥。
明日もこうだといいけれど‥‥。
‥‥‥ん?
もしや‥‥?
そうか!
そうか、きっとそうだ!
だから、「明日も検査が必要か」と聞かれたんだ!
私が『強陽性』って言ったから‥‥!
『今日、陽性』だと勘違いしたんだ!
その道にどっぷり浸かると、普通の人が普段使わないような言葉をためらいなく使いがちです。
残念ながら、フィラリア症は今日陽性なら、明日も陽性でしょう。
しかし適切な治療を行えば、やがて陰性に転じることもあります。
「今日、陽性か‥‥」
自戒を込めてもう一度呟きます。
明日を信じて行きましょう。
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