コツがあります。(2)
前回、獣医さんは
「音読み」を使うことが多いというお話をしました。
骨はホネと呼ばずコツと、
筋はスジと呼ばずキンと呼ぶ
という具合でしたね。
すると、多少厄介な問題も起こります。
次に挙げる用語は、音読みすると同音となります。
・真菌と心筋 (ともにシンキン)
・鉗子と患肢 (ともにカンシ)
・異形成と異型性 (ともにイケイセイ)
まだまだあるはずですが
読みだけとるとどちらかわからないので、
その場の状況で判断するしかありません。
最後にもう一つ。
「ひとくい反応」
どんな漢字を当てますか?
ほぼ全ての人が
「人喰い反応」
だと思います。
しかし免疫系の検査に携わる獣医師なら、これに
「非特異反応」
を当てるでしょう。
ごく簡単に言えば、
本来なら起こりえない組み合わせで
起こってしまう反応のことです。
どの世界にも、
「そこで働く人たちにしか通用しない常識」
というのがあるようですね。