南の往診獣医さんのブログ

往診獣医が獣医師ならではの視点で動物のこと、社会の出来事、その他の話題についてオリジナルイラスト付きで書いています。

針の誤飲!

 

「うちの猫ちゃんが」

「飲んだんですか?まち針を?」

「たぶん‥‥。一本無いんです。遊んでるところを見たんです。アッと思ったら無くなっていて」

「この、残ってる針と同じ長さですか。しかしこりゃあ、飲めるような長さでは‥‥」

「でも、無いんです。飲んだとしか‥‥」

 

翌日他院を受診してもらい、レントゲンを撮ったところやはり飲んでいたそうです。

開腹手術になったとのこと。

 

ところが。

 

奇妙な事に、これと似たような話が獣医師会で出ました。

そして、

「うちの動物病院にも同じような猫が」

「私のところには犬が」

「こっちのは、まち針ではなく針付きの糸でしたよ」

という報告が続出しました。

 

新型コロナの影響下、自家製マスクを縫う方が多くなっています。

そして犬も猫も、まち針や糸のついた針を飲み込む習性があります。

 

f:id:oushinjuui:20200504220701j:image

 

しかし小さな地方獣医師会内で、ここまで同じような症例報告が続くとは‥‥。

もしやこれは、全国的な規模で起こっていることなのでは‥‥?

 

飼い主の皆さん、自宅にいるペットが針を誤飲せぬよう注意しましょう。

 

いま三密回避のため、多くの動物病院が診療数を制限したり、診療を停止しています。

 

針を誤飲したとき、かかりつけの動物病院も、その他の動物病院も対応できない場合があります。

 

針の誤飲。

くれぐれも注意です。

 

 

f:id:oushinjuui:20200504230242j:image