往診先で米を飲む話
しばらく難しい話を続けたので、
今日は往診先での平和なやりとりを。
「先生、玄米はお好きですか」
「玄米？好きですよ、体にもいいし」
「飲んで行かれますか」
「えっ？？」
「お嫌いですか」
「いや、いま何を飲むと」
「げんまい」
「玄米を、飲む？！」
「ビン入りですけど」
「ビンに入った玄米を。。。飲む？！」
沖縄で往診を始めた頃、そんな出来事がありました。
沖縄県外の人は、たいてい私と同じリアクションだと思います。
真相はこういうことです。
「げんまい」とは、沖縄の伝統飲料。
主原料はそのままズバリ、玄米です。
玄米を挽いて、黒糖・ショウガと共に
どろどろになるまで加熱したもの、
これを沖縄では「げんまい」と呼びます。
「げんまいドリンク」とかではなく、スーパーでも
単に「げんまい」の名で陳列されています。
食感はどろどろとした離乳食のようで、
口から喉元まで達するのに時間がかかります。
甘みが強く、ショウガの香りが効いていて、
健康に良さそうな味がします。
関西にお住いの方なら、
「あめ湯でお粥を作ったような感じ」
をイメージしていただくと近いような‥‥。
今では私もすっかり慣れて、
「あれは良いですな、冬にあっためて飲むと体が温まる‥」
と気の利いたコメントを出せるようになりました。
「げんまい」、
沖縄にいらっしゃる方はぜひ挑戦してみて下さい。
