南の往診獣医さんのブログ

往診獣医が獣医師ならではの視点で動物のこと、社会の出来事、その他の話題についてオリジナルイラスト付きで書いています。

〇〇恐怖症。

昨日、狂犬病予防の集合注射で公民館を回りました。

首輪が抜けて会場から逃げ出す犬がいたり、
逆に途中で首輪が抜けて犬だけ先に会場に来たり、
色々ありましたが
会場に来た全頭に接種することができました。

飼い主の皆様、豊見城市職員の皆様、公民館の方々、ご協力ありがとうございました。

印象に残ったのは、

「作業着を怖がる犬」。

どうしてですかね、と飼い主さんに聞いたところ
「隣の家が改築してからよ。毎日ガンガン音がするわけさ。それから工事の服とか、怖がるわけよ」

なるほど!
そういう事もありますか。

あまり怖がらせてもいかんな。
白衣も怖がるかな。
そそくさと脱いでから注射しました。
あまり効果はなかったようですが‥‥。


私の往診先にも

・立て看板を怖がる子
・モップの柄など長い棒を怖がる子
・お尻を触られるのを極度に怖がる子
・自分の犬小屋を怖がる子
・街灯に向かって吠え続ける子

など、恐怖症を抱えた子がいます。
たいてい理由はわかりませんが、恐らく過去に何かしらの事件があったのでしょう。

犬というのはトラウマを抱えやすい生き物で、
特に幼少期に起きた出来事を長く覚えているようです。

たしかに何かしら痛い目を見たとき、
「これは危険なモノだ」
という記憶が残らないと、
また同じ目に遭ってしまいます。
ですから後天的な恐怖症というのは、
生き残っていくためには必要な能力だと言えます。

ただ、余りにも生活に支障をきたすようだと
可哀想ですから、少しずつ恐怖心を解いてあげなくてはいけません。

恐怖の対象となるものをいきなり提示するのではなく、徐々に慣らしていくとよいと思います。

「そう言えばオレは昔、何であんなものが怖かったのかな」

いつの間にか怖くなくなっていたな、
そう思わせるように、その子の一生をゆっくり使って、無理せずゆっくり対応すると良いでしょう。


ともかく、
「公民館恐怖症」
になる子が出ないことを祈るばかりです。

‥‥それにしても
「饒波(のは)」、難読です。




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