南の往診獣医さんのブログ

往診獣医が獣医師ならではの視点で動物のこと、社会の出来事、その他の話題についてオリジナルイラスト付きで書いています。

みさ〜げて〜ごらん〜

不衛生なものを触ったらよく手を洗う、あるいは最初から使い捨ての手袋をしておく。

こういった衛生対策はある程度知られているように思います。

今日は足元の話をします。

ノミがいたりノミの卵があったり、風邪ひき猫のクシャミが飛んでいたり、床というのは意外に汚れているものです。

特に多頭飼いのお家で一匹の猫が病気になったり、愛護団体の方が複数の地点を行き来する場合、汚染が広がらないよう足元にも注意を払う必要があります。

ですから清潔なスリッパを履いたり、靴下を替えたりして汚染が広がらないようにせねばなりません。
使い捨てのシューズカバーを利用するのも良い方法です。

しかし、突然の出来事で周りにアイテムがないときはどうするか。

その場合、簡易的に
・ビニル袋
・布テープやガムテープ
で即席のカバーを作ることができます。

例えば猫が下痢をして床が汚染されたとき。
スリッパで上を歩くと、そのスリッパも汚染されますから、当然廃棄せねばなりません。

猫のクシャミが飛び散ったとき。
目には見えなくても、そこには凄まじい数の病原体がいます。
その上を歩いた靴下もまた、別の部屋に入る前に脱がねばならないでしょう。

そこで、今回の方法です。
靴下や靴の上からビニル袋を履き、テープで足首の上に固定する。

これならば簡易的にではありますが、直接病原体が身体につくことを防いでくれます。

部屋を出るときに袋を裏返しに脱ぎ、口を閉じてしまえば汚染も広がりません。
部屋の中にやり残したことがあったら、また同じように新たなビニル袋を履いて入りましょう。

基本的には、床の上はバイキンだらけだと思って下さい。
例えばカンピロバクターは動物の糞便にも出てくる細菌ですが、ごく少量の菌数で人体に影響を及ぼすことが知られています。
床の汚染はあなどれません。

手指だけでなく、足元にも注意を払いましょう。

最後に、注意点をひとつ。
レジ袋でも代用できますが、こちらはカサカサと音がなります。
猫はこの音が好きらしく、取り囲まれて襲撃を受けることがあります。
気をつけましょう。




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