南の往診獣医さんのブログ

往診獣医が獣医師ならではの視点で動物のこと、社会の出来事、その他の話題についてオリジナルイラスト付きで書いています。

猫と魚の大事な話 (2)

昨日、猫に魚だけ与えていると
黄色脂肪症(おうしょくしぼうしょう)」
になるリスクがある、というお話をしました。
特に、青魚が危ないのでしたね。

oushinjuui.hatenablog.com


この「黄色脂肪症」、
猫の病気の中でもわかりやすいネーミングの一つです。

ともかく、猫の脂肪が黄色くなります。
場所としては胸部と腹部、
つまり四つん這いになったときに垂れ下がる部分。

「黄色くなって何が悪いのか」
と言えば、痛みが出るからです。

それはそこに炎症が起きているからであって、
触ると患部は硬くなっており、
猫は触診を嫌がり、運動や歩行を避けます。
食欲も落ち、全身の健康状態も悪くなります。

原因が主に魚に多く含まれる
不飽和脂肪酸のとりすぎ」
だというのは前回、詳しく解説しました。

しかしビタミンEを同時に摂取することで
不飽和脂肪酸の酸化が防止され
黄色脂肪症が予防できる、
ということでしたね。

こうして話を進めてくると、
「あれ?じゃあ刺身をあげて、ビタミンEのサプリメントもあげればいいんじゃないの?」
と考える人も出てきます。

しかし、ここが大事なところです。
ビタミンEは脂溶性ビタミン。
過剰に与えると、体内に蓄積して
今度はビタミンE過剰症になってしまいます。

キャットフードにはビタミンEをはじめ
各種栄養素がバランスよく含まれています。
ですから普通にキャットフードを与えれば、
黄色脂肪症になることはまずありません。

猫に魚を大量に与えぬよう、気をつけましょう。



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