出張授業〜うさぎは高跳びするか〜 - 南の往診獣医さんのブログ

昨日は「うさぎのふれあい教室」を開催してきました
場所は南城市の船越小学校。
入ってすぐの所にビオトープのある楽しい小学校です。

毎年、実際にうさぎを観察しながらお話を進めていきます。

教室の窓から入る光に耳を透かしてみたり。
目の位置、指の数、呼吸の仕方。
人間とどう違うか、なぜ違うか‥‥。
人とうさぎ、両方に優しい抱き方も実演します。

最後、質問コーナー。
不思議な質問が来ました。

1年生「うさぎは何で高く跳ぶんですか」
私「う〜ん？」

うさぎは前方向に跳躍する動物で、上に跳ぶことはまれです。
骨密度が非常に低く、落下により骨折しやすいので、垂直方向へのジャンプはリスキーなのです。

ということを小学一年生むけにかみ砕いて説明して、
「‥‥‥というわけでね、あんまり高くは跳びません」

その後もいくつか子供達から質問があって、無事に楽しい講話が終わりました。
「次はいつ来るんですか」
という泣かせる質問もありましたね。

さて、片付けながら担当の先生とお話ししていたとき。

中庭でうさぎを遊ばせる話になりました。

「遊び場を柵で囲ってありますが、うちのうさぎはあれくらいの高さ飛び越えてしまいますよ」

見ると、確かに柵があります。
高さは40センチくらい。

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「ええ、あれくらいは跳びますね、うさぎさんは」
何気なくそう答えてハッとしました。

もし、自分が子供だったら。
身長が100センチちょっとだったら。
40センチの跳躍を間近で見たら。
高く跳んだと思うだろうな‥‥‥。

あの子はきっと、純粋に驚いたのだ。
うさぎが高く跳んだと‥‥。

この仕事は何年やっても反省と発見の連続です。

いや、再発見というべきでしょうか。
小学校での仕事は、自分が失ってしまった感覚を再び思い起こさせてくれます。

やはり子供とやりとりするとき、子供の目線を失ってはいけませんね。

来週は糸満市の某小学校に出現予定です。