南の往診獣医さんのブログ

往診獣医が獣医師ならではの視点で動物のこと、社会の出来事、その他の話題についてオリジナルイラスト付きで書いています。

なぜ?フィラリア感染犬に「予防薬」①

たまに、こんなやりとりがあります。

獣医師「検査の結果、残念ながらフィラリア陽性でした」
飼い主「まぁ‥‥!」
獣医師「では、予防薬を飲ませましょう」
飼い主さん「えっ?治療薬は?」

確かに、ちょっと変ですね。

ふつう何か病気があると、
「その病気を治す薬」が出ます。
しかし、フィラリア感染犬にも基本的に
フィラリア予防薬」が出ます。

誤解のないように説明しますと、治療するという方法はあります。
その点については以前に解説しました。

では、
すでにフィラリアに感染している犬にも
「感染を防ぐための薬」
を与えるのはなぜか。



それは、
フィラリアの寄生数をこれ以上増やさないため」
です。

たとえフィラリアに感染していたとしても、そのフィラリア自体にも寿命があります。

今、その犬に寄生しているフィラリアは数年で死滅
します。

しかし毎年毎年あらたに感染し続けると、寄生数は減るということがありません。
むしろ、年を経るごとにどんどんと増えてしまいます。

そこで、
これ以上フィラリアに感染することがないように予防薬を飲ませる
というわけです。

つまり基本は
「これ以上、増やさない」
ということですね。

そして、最近はフィラリア死滅期間をさらに短縮させる薬もあります。
実際にフィラリア感染に伴う臨床症状が見られれば、その治療が始まることもあります。

ですから
フィラリアに感染していても、打つ手なしではない
というわけです。

ただ、
フィラリア陽性犬に予防薬を飲ませる時の注意点
というのがあります。

次回はそのことについてお話しましょう。



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