猫からうつる?うつらない?
前回猫エイズについて書いたら、いつもより反響が大きくてビックリしています。
「猫エイズは人にうつらない」という情報提供の必要性と重要性を再認識しました。
動物の病気について飼い主さんに説明するとき、よく聞かれる事があります。
「人間にもうつりますか?」
うつる病気もあり、そうでないものもあります。その違いを説明するのはとても重要なことです。
うつらないときは、わかりやすく説明して安心感を持っていただくことが大事です。
逆に、動物から人にうつるとき。
感染経路や症状、実際の症例などについて、より詳しく説明する必要があります。
そして、それがとても難しいときがあります。
その代表的な例がトキソプラズマ症だろうと私は思っています。
この感染症に関しては、私も特別の感情と関心を持ってきました。
どんな小さな集まりでも、トキソプラズマ症に関することなら講話に伺いました。
沖縄県南部地域にお住まいの方の中には、私の話を母親教室で聞いた人がいらっしゃるかも知れません。
また、トキソプラズマに関する私のお話を「短大の講義で聞いた」、「保育園の職員研修で聞いた」という方がいらっしゃるかも知れません。
そして沖縄県の動物取扱業者さんの中には、研修会場でトキソプラズマについて熱く語っていた大阪弁の獣医師を覚えている方がいらっしゃるかも知れません。
残念なことに、「初めて聞いた」という方が毎回多数を占めます。
トキソプラズマ症について解説する上での難しさ、それはこの感染症が
医学と獣医学の領域にまたがり解説すべきことが多いにも関わらず、デリケートな問題なので説明を簡略化しにくい
という点にあります。
ブログで解説するにあたっても、相当の時間と気力を注ぐ必要があるでしょう。
しかしそんなものは、実際にこの病気と戦っておられる方のそれと比べたらゼロのようなものです。
・・・というわけで次回から、トキソプラズマ症について解説したいと思います。
解説を始めるにあたり、患者会の皆さんのホームページをご紹介します。
非常に厚く切った言い方をすれば、トキソプラズマ症は
「動物から人にうつる、母子感染症」
だと言えます。
詳しい解説は次回に譲りますが、実は今日からチャリティー期間となっております。
10月21日(月)〜10月27日(日)まで、トキソプラズマ症とサイトメガロウイルス感染症への啓発活動を応援できるチャリティーアイテムが販売されます。
皆さまのご協力をお願い申し上げます。