南の往診獣医さんのブログ

往診獣医が獣医師ならではの視点で動物のこと、社会の出来事、その他の話題についてオリジナルイラスト付きで書いています。

君はシラミを知っているか

 

「君は〜を知っているか」という題にすると、不思議に閲覧数が多くなるので、そうしてみましたが‥‥、

 

先日、シラミのついた猫を診ました。

 

シラミ、という生き物を知らない世代の方もいます。

 

ということで、これがシラミです。

正確には、猫ハジラミです。

 

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‥‥‥。

‥‥‥わかりにくいですね。

マーキングしてみましょう。


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‥‥‥。

‥‥‥まだ、わかりにくいですね。

 

拡大してみましょう。


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‥‥拡大しても、こんなものです。

シラミの大きさは約数ミリ。

この猫は白い毛ですから、まだわかりやすい方です。

茶〜黒系の猫だとなかなか発見できません。

 

顕微鏡で拡大すると、こんな風に見えます。

(上が頭で、腹部は途中で画像が切れています)


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猫ハジラミに感染すると、猫は皮膚炎を起こしてイライラしたり、毛が抜けたりします。

 

また、シラミは条虫(いわゆるサナダムシ)を媒介することがわかっています。

 

ではどうやって駆除するかというと‥‥、

 

スポット式の滴下剤が良いでしょう。

いわゆる首の後ろにつけるタイプの薬剤です。

 

ただし、注意点があります。

滴下剤の中にはシラミをやっつけない製品もあります。

 

例えば「レボリューション」。

ハジラミ駆除には対応していません。

そのかわり、ミミヒゼンダニを駆除できるという強みを持っています。

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「ブロードライン」もハジラミには対応しません。

その代わり、消化管内寄生虫(お腹のムシ)の駆除が得意です。

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ハジラミをやっつけてくれる滴下剤ももちろんあります。

「フロントラインプラス キャット」が該当します。
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ご覧のように、例え動物用医薬品であってもハジラミを駆除できないものがあります。

 

そもそも、それがハジラミかどうかは顕微鏡でよく見てみないと分からない場合があります。

必ず獣医さんに相談しましょう。

 

ちなみに、シラミについてはケロッグさんと言う人が100年ほど前に中々面白いことを言っていますので、次回ご紹介しましょう。

 

(ケロッグさんと言っても、M1の影響で流行りのコーンフレークとは関係がありません)

 

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