南の往診獣医さんのブログ

往診獣医が獣医師ならではの視点で動物のこと、社会の出来事、その他の話題についてオリジナルイラスト付きで書いています。

いきなり進路相談

ペットカーニバル 2018  in Okinawa、

最終日でした。

 

昨日と同じく獣医師会のブースで子供たちのお相手をしました。

f:id:oushinjuui:20181209224817j:image

 

昨日今日とたくさんのお子さんとお話しましたが、意外だったのは

「獣医師になりたい」

という相談がそこそこあったことです。

これは純粋に嬉しいことですね。

夢があるのはいいことです。

 

昨日今日で言い足りなかったことを少し書いてみます。

 

獣医系の大学に入るための勉強は、もちろん大変です。

ただ、私が言いたいのは、

「それはあくまでも過程にすぎない」

ということです。

「その先に待っている仕事を考えれば、それくらいはできていないといけない」

という事にすぎません。

 

では、その先に待っている仕事とは何なのかを考えてみましょう。

 

この連日、ペットカーニバルの獣医師会ブースでは何人もの獣医さんが活動していました。

みな笑顔を絶やさず、親身になって相談にのったり、動物の事をお話していましたね。

 

みな診療診療で忙しい毎日です。

貴重な休日を、このイベントのために割いて集まりました。

どこからも、報酬は出ていません。

イベントが終わりお客さんたちが帰ったあと、各病院の院長先生たちも一緒になって、自分たちで机やイスを片付けて帰りました。

明日から、いえ、イベント会場を後にした瞬間から、次の仕事はもう始まっています。

 

そこにはもう、頭がいいとか、勉強が出来るとかいう物差しを超えた世界があるように思います。

 

「今日は疲れたからもう休もう」

というとき、視界の隅に入り込んだ机に向かって行けるどうか。

その強さがあるかどうか。

受験というのは、そこを試されていたのかも知れない、と今思うわけです。

周りの先生方の頑強さを見ても、自分の毎日を思うにつけても。

「子供たちのために休日のボランティアを引き受ける」

ということは

「それでも普段の仕事のクオリティは落ちない」

という自信あってのことですから。

 

だから、勉強に関して天賦の才がある人は別にして。

その他おおぜいのちびっこ諸君、

子供の頃は、外で思いっきり遊んで下さい。

大きくなってきたら、部活でとことんカラダを鍛えると良いでしょう。

 

勉強は、

「ああ、自分は勉強しなければいけない」

と自覚すればその瞬間に始められます。

しかし体力は瞬間的にはつきません。

 

長時間机に向かい続ける、仮眠をとってすぐまた集中力が戻る、恐らくこういったことは、普段から身体を鍛えていないと出来ないのではないかと思います。

 

受験のノウハウ的なことが無いのかと言われれば、もちろんありますが‥‥、

 

それはまたいずれお話しましょう。

 

そして、もし違う道を選ぶ事になっても、それはそれでいいではありませんか。

「世の中のために」努力できた人は、たとえ違う道を歩んでも、人のためにその道を切り拓いていく強さを持っているはずです。

 

f:id:oushinjuui:20181209231325j:image