トナカイの鼻は赤い?
今日は症例の話から少し離れて。
「赤鼻のトナカイ」
という歌があります。
原題は
「Rudolph the Red-Nosed Reindeer」
直訳すると「赤鼻のルドルフ」。
定番のクリスマスソングですね。
そして、この時期よく見られるイラストでも、トナカイの鼻はしっかり赤く塗られています。まさに、赤鼻のトナカイです。
しかし、実際のトナカイの鼻はどうかと言えば、もちろん赤くありません。
だから、生物学的には誤りなのです!
キリッ!
‥‥今日はそんなヤボな事は言いません。
実際よく調べてみると、トナカイの鼻はほんとうに赤いそうです。
「普通の照明で見ても鼻がピンク色に見える事がある」
と書いてあるように、トナカイに限らず動物の鼻の表面の色調は、肉眼で見てもよくわかる事があります。
これは獣医学的には鼻鏡(びきょう)と呼ばれる部分ですが、往々にして動物の状態を反映するのです。
例えば猫も血流によって白い鼻が赤くなる事があります。もちろん、多くの場合は生理的な現象であって病気ではありません。
ただし、日光に対する過敏症やその他のアレルギー、扁平上皮癌の初期症状として鼻鏡に異常が見られることもあります。
妙に長引いているな、と思ったら獣医さんに相談しましょう。
というわけで。
そろそろ、点滴の準備をしておきますかね。
疲労困憊したトナカイが訪ねて来るかも知れませんので。
メリークリスマス。