子供は、あなどれない
イベントも終わり、往診の日常に戻っています。
今日伺った数軒には、お子さんがいました。
遊びに来ていた近所の子供達も。
「この犬はね、咳をするんだよ」
症状について教えてくれます。
みんな途中で駄菓子屋に行ってしまいましたが‥‥。
心臓に興味がある子もいたので説明しました。
心臓の絵を描いて、
「部屋がこう別れていてな、こっちは肺へ行くやろ‥‥、それからここへ戻って来てな‥‥」
興味を持ってくれる子には、一通りのことを説明します。
わからないなら、わからないで良いのです。
自分にはまだわからない世界がある、
という事がわかれば良いのですから。
「まだ開けたことのない扉がある」
その存在を知ることは大きい。
いつか自力でこじ開ける扉の先に、
その子の未来があるかも知れないのですから。
往診先での治療中、お子さんが出てくると
「先生のお邪魔でしょ。あっちへ行ってなさい」
というご家庭もあります。
しかし
「構いませんよ、一緒に診よう」
私はこのスタンスです。
ですから、ご家族の方も遠慮なさらず、
お子さんを側に置いてあげて下さい。
子供の感性や鋭い観察力は診察を進める上で、
時に貴重な要素になります。
子供はいつも見ています。
コウセイザイとは何だろうか。
ヒカテンテキとはどういう意味だろうか。
あのケンビキョウというやつは、本当に何でも大きく写るのだろうか。
うちの犬の咳が昨日よりひどい事を、ママの代わりに言うべきだろうか。
私にとってはお子さん含めて、家族みんなが戦力なのです。
ですからぜひ、気になさらずお子さんと一緒にお立ち会い下さい。
「その次、コウセイザイを混ぜるんだよね!」
ほら小さな助手はもう、仕事を覚えたようですよ。