南の往診獣医さんのブログ

往診獣医が獣医師ならではの視点で動物のこと、社会の出来事、その他の話題についてオリジナルイラスト付きで書いています。

子供は、あなどれない

イベントも終わり、往診の日常に戻っています。

今日伺った数軒には、お子さんがいました。
遊びに来ていた近所の子供達も。
「この犬はね、咳をするんだよ」
症状について教えてくれます。
みんな途中で駄菓子屋に行ってしまいましたが‥‥。

心臓に興味がある子もいたので説明しました。
心臓の絵を描いて、
「部屋がこう別れていてな、こっちは肺へ行くやろ‥‥、それからここへ戻って来てな‥‥」
興味を持ってくれる子には、一通りのことを説明します。

わからないなら、わからないで良いのです。
自分にはまだわからない世界がある、
という事がわかれば良いのですから。

「まだ開けたことのない扉がある」
その存在を知ることは大きい。
いつか自力でこじ開ける扉の先に、
その子の未来があるかも知れないのですから。

往診先での治療中、お子さんが出てくると
「先生のお邪魔でしょ。あっちへ行ってなさい」
というご家庭もあります。

しかし
「構いませんよ、一緒に診よう」
私はこのスタンスです。
ですから、ご家族の方も遠慮なさらず、
お子さんを側に置いてあげて下さい。

子供の感性や鋭い観察力は診察を進める上で、
時に貴重な要素になります。

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子供はいつも見ています。
コウセイザイとは何だろうか。
ヒカテンテキとはどういう意味だろうか。

あのケンビキョウというやつは、本当に何でも大きく写るのだろうか。

うちの犬の咳が昨日よりひどい事を、ママの代わりに言うべきだろうか。

私にとってはお子さん含めて、家族みんなが戦力なのです。

ですからぜひ、気になさらずお子さんと一緒にお立ち会い下さい。

「その次、コウセイザイを混ぜるんだよね!」

ほら小さな助手はもう、仕事を覚えたようですよ。