アトピーやアレルギーに効く薬 (2)
1ヶ月ほど前に、
「アポキル」というお薬について書きました。
犬のアトピー性皮膚炎や、
アレルギー性皮膚炎にきいてくれるお薬です。
実際の症例のその後を見てみましょう。
2/28 投与前の状態がこちら。
投与後、1週間。赤みが減ります。
白っぽく見えるのは、うぶ毛が生えてきたから。
そして今日、投与1ヶ月後。
この子、こういう模様だったのか!
赤みもほとんど取れて、毛が生えています。
投与中は全く痒がらないそうです。
立ち振る舞いまで堂々としたものになってきました。
アポキルが大変よく効いてくれた症例です。
ただ、やはり忘れてはいけないのは
「なぜ痒みが出るのか」
ということです。
この子の場合、従来の治療では完治せず
各種の検査の結果でも明確な診断がつかず、
飼い主さんとのお話の中で
「どうも食事性アレルギーらしい」
ということでアポキルを使用しました。
もちろん、
「じゃあ原因となる食材は何か」
ということで真犯人をつきとめるべきなのですが
その検査にはまとまったお金がかかります。
あるいは可能性のある食材をピックアップして、
それを排除した「除去食」を与える方法もあります。
今回は飼い主さんもそれを試されたのですが、
何をあげても食事の後は皮膚が赤くなる、
という症状が継続していました。
飼う方も飼われる方も疲弊していきます。
とりあえず、皮膚の状態を元に戻す。
飼い主さんにも一度安心していただく。
落ち着いた気持ちで、原因を再検討する。
効く薬がある、という安心感は大きいですね。